佐賀で生まれた“名尾手すき和紙”を使った「折形サロン」開催のお知らせ

佐賀県鳥栖市出身の若手会員として今年から交流会運営委員に加わった久保雄一郎さんが事務局を務める“日本文化プログラム~折形サロン~”をご紹介します。久保雄一郎さんは現在、神戸大学の人間発達環境学研究科の博士課程の学生。研究テーマの一つに“スポーツ振興と地方創生”があり、幅広い研究活動を展開中です。また、地域の伝統文化・工芸にも関心があり、東京オリンピック開催を契機に世界に日本文化を発信していきたいと想いを持たれています。その活動の一つとして、京都文化力プロジェクト(beyond2020)に認証を受け、「折形」の展示会を開催。地元佐賀県で生産から加工まで一貫して作られた“名尾手すき和紙”を使った「折形」も展示予定となっています。久保さんは、3月30日と4月1日に展示会出席予定です。

日本独自の文化や佐賀県の伝統工芸に興味をお持ちの方に是非ご覧頂きたいと思います。(於保記)

 

スポーツ庁長官賞受賞を称えて神戸大学から表彰された久保雄一郎氏

今回、私は日本の文化の中心となる京都で、2020東京オリ・パラ競技大会にむけたbeyond2020(京都文化力プロジェクト)の認証事業として折形の展示会を開催します。折形は、和紙を用いて贈呈品やモノを包む作法のことです。和紙は折形には欠かすことのできないものです。展示会では、佐賀県の和紙である「名尾手すき和紙」も展示する予定です。

「名尾手すき和紙」

佐賀県名尾地区で300年以上の歴史を持つ「名尾和紙」を継承する最後の手漉き和紙工房。

原料の一つである梶の木の栽培から、手漉きで紙にするまで一貫しておこなう受け継がれた製法で、一枚ごとに異なる表情の和紙を漉く。工場と隣接するギャラリーでは和紙の展示と販売が行われており、生産から加工、そして販売までを行っている。

名尾の地に紙すきの技術が伝わったのは、今から300年程の前の1699年である。

名尾手漉和紙の特徴は、質が緻密で粘り強く、光沢があり、耐久性に優れており、壁紙障子や提燈、商品のラベルなどに使われている。この特徴を生み出すのは、原料の梶にある。長い繊維を持つ梶で漉かれた和紙は丈夫で引きに強く“シャキッ”とした仕上がりになる。梶は自家栽培し、のりはノリウツギやトロロアオイを打ち砕いたものを使用する。名尾和紙は昔ながらの製法と素材にこだわり抜いて作られている。

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